Astrosphaeriella stellata

Astrosphaeriella stellata

Astrosphaeriella stellata (Pat.) Sacc. = Astrosphaeriella fusispora Sydow.
アストロスファエリエラ属菌。8月14日撮影。

[特徴]
子嚢果は散生する。丸みを帯びた円錐形、高さ 500-800 μm. 程度、炭質で硬い。表面はほぼ平滑でつやのない黒色。 初め表皮下に形成されるが、成熟すると表皮を破って突出し、寄主の表皮はささくれ状になって周囲に残る。-- 子嚢は円筒形、二重膜で先端はやや肥厚する。メルツァー液で呈色しない。8胞子をほぼ2列(部分的に一列)に生じる。180-190 × 8.5-9.2 μm. -- 側糸は糸状、径 1-1.5 μm. 程度、無色、隔壁があり、時に吻合し、ゼラチン様物質に包まれているように見える。-- 子嚢胞子は長紡錘形、平滑、淡黄褐色、やや左右不対称、両端はやや尖る。ほぼ中央に隔壁があり2細胞、隔壁部はやや括れる。 各細胞に数個の油球をほぼ一列に含み表面には薄い皮膜がある。45.1-51.5 × 5.4-6.3 μm.

[コメント]
枯れたササの稈上に発生していた物。子嚢胞子の隔壁はほぼ中央にあるが、わずかに一方の細胞の方が長く、また幅も大きい場合が多い。先端側の細胞が長いようだ。

[参考文献]
Hawksworth (1981): Astrosphaeriella Sydow, a misunderstood genus of melanommataceous pyrenomycetes. (Botanical journal of the Linnean Society ; 82, p. 35-59).
Hino and Katumoto (1961): Icones fungorum bambusicolorum Japonicorum.

[初掲載日: 2013.08.23]