Capronia nigerrima

Capronia nigerrima

Capronia nigerrima (Bloxam) Barr = Berlesiella nigerrima (Bloxam) Sacc.
12月7日撮影。

[特徴]
枯枝上表面に群生する。子座は浅いドーム状、直径 1-2 mm.、高さ 0.3 mm. 程度だがしばしば互いに融合して数ミリ程度に拡がる。 表面は黒色でつやは無く、表面に多数の偽子嚢殻が一層に形成され、偽子嚢殻の上半が盛り上がり、全体で細かい粒状に見える。-- 小房は倒卵形ないし楕円形、34-57 × 74-92 μm.、殻壁は褐色でやや厚膜の多角形細胞からなる。-- 子嚢は太い棍棒形、厚膜、先端はやや伸びて丸く、肥厚する。8胞子を不規則に生じる。8.5-14.2 × 45-50 μm. -- 子嚢胞子は楕円形ないし長卵形でやや左右不対称、薄壁、平滑、初め無色だが成熟胞子は淡褐色になる。横に3-5 個の隔壁がほぼ等間隔にあり、 中央部最大幅の細胞には縦の隔壁が一つある。隔壁部はややくびれ、各細胞には 1-2 個の油球が含まれる。3.8-5.4 × 11.4-14.8 μm. -- 子座表面には短い剛毛が密生する。厚膜、褐色で表面は平滑、先端はやや尖る。2.8-3.6 × 5-20 μm.

[コメント]
地上の落枝に発生していた物。子座の下方の植物組織中にはディアトリペ類の様な別の菌の古い子嚢殻があり、 その子座上を中心に広がっているので菌寄生菌だろう。

[参考文献]
Barr (1991): Notes on and additions to North American members of the Herpotrichiellaceae. (Mycotaxon ; 41 (2), p. 419-436).
Bigelow and Barr (1969): Contribution to the fungus flora of northeastern North America. V. (Rhodora ; v. 71 (786), p. 177-203).

[初掲載日: 2011.12.27]