Cistella sp. no.2

Cistella sp. no.2

Cistella sp. no.2
キステラ属菌。6月3日撮影。

[特徴]
落枝に群生する。子嚢盤は表在性、椀状から深い皿状、子実層面は平滑、ほとんど白色、径 1.2 mm. まで。 縁はほぼ全縁でわずかに毛羽だち、外面は白色、肉眼ではほとんど平滑、ルーペ下では微毛状に見える。柄は無く、基質にやや広く固着する。-- 子嚢は円筒形、薄壁、先端は肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で青変する。基部にはかぎ型構造がある。8胞子をほぼ2列に生じる。54-58 × 8.2-8.6 μm. -- 側糸は糸状、直線的、無色、基部には隔壁があり、先端は僅かに細くなってやや尖る。径 1.5-1.8 μm. -- 子嚢胞子は紡錘形、時にやや左右不対称、両端はやや丸く、無色、薄壁、平滑、少量の小さな油球状の内容物がある。9.1-11.5 × 1.7-2.0 μm. -- 托組織構造の詳細を観察できなかったが、ゼラチン質の部分はない。托表面の細胞は無色、薄壁、径 4-8 μm. の丸みを帯びた多角形細胞。 外面の毛は表面細胞から生じ、棍棒形、無色、先端はやや膨らんで丸く比較的厚膜に見えるが、それ以外は薄壁、時に1隔壁があり、表面上半は細かい疣状。11.5-32 × 5-7 μm.

[コメント]
落枝に発生していたもの。Cistella 属だと思う。落枝の樹種は分からないが、葉痕は互生し、細い白色の髄がある。

[参考文献]
Raitviir (2004): Revised synopsis of the Hyaloscyphaceae. (Scripta mycologica ; 20).

[初掲載日: 2021.02.19] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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