Claviceps panicoidearum

Claviceps panicoidearum

Claviceps panicoidearum Tanda et Harada.
ススキのバッカクキン。6月6日撮影。

[特徴]
子実体は菌核から数本程度発生し、頭部と柄からなる。 頭部は球形、直径 0.8-1.5 mm. でワイン色。子嚢殻先端が紫褐色の粒状に隆起し、柄との境界付近はやや白っぽい。 柄は円柱形、直径 0.3 mm. 程度で高さは 15 mm. 程度まで伸び地表に現れる。頭部より淡色。-- 子嚢胞子は糸状で長さ 90-130 μm. -- 菌核は細いバナナ形。長さ 5-14 mm. で太さ 1 mm. 程度。弓形や半円形等に曲がり、先端はやや尖る。 表面は黒褐色で不規則な細かい縦の皺が目立ち、部分的に白粉状になる。

[コメント]
医薬品として有名な麦角はライ麦に生じた C. purpurea の菌核だが、私はまだ見た事が無い。 (そもそもライ麦畑に出会ったという経験が無い。) 図示した子実体は冬に採集した麦角を砂に埋めて湿らせ発生させたもので、比較的容易に子実体を形成する。 バッカクキン類の菌核は主にイネ科植物の穂に発生する。 川原の雑草等にも比較的よく見かけるが、子実体(子嚢果)を自然状態で見つけた事はない。

[別図2] ススキの穂についた状態。方眼は5mm. 1月29日撮影。
[別図3] 菌核を取り出して並べたもの。1月29日撮影。

[参考文献]
丹田(1991): 日本列島所産の麦角. 第23報. (東京農業大学農学集報 ; 35, p. 213-229)

[初掲載日: 2005.06.09]