Hypoderma sp. no.2

Hypoderma sp. no.2

Hypoderma sp. no.2
ヒポデルマ属菌。5月21日撮影。

[特徴]
落葉上に散生する。淡色の病斑中に群生するが帯線は殆んど確認できない。子座は黒色、クチクラ下に生じ、平たい広紡錘形ないし楕円形、0.6-1 × 0.25-0.4 mm. 程度。 殻皮はややつやがあり、黒褐色厚膜の多角形細胞からなる。中央に縦溝があり成熟するとスリット状に開いて子実層面が現れる。子実層面は乳白色に見える。-- 子嚢は長紡錘形、薄壁、先端は殆んど肥厚せず、メルツァー試薬に呈色しない。長い柄があり、8胞子を不規則な2列に生じる。78-125 × 8-12 μm. -- 側糸は糸状、無色、下半には隔壁が多く、中央付近で径 1.0-1.5 μm. 程度、上半は次第に細くなり、先端付近では時に瘤状に膨らむことがあり、緩やかに屈曲あるいは鉤状に曲がる。-- 子嚢胞子は無色、薄壁、長楕円形でやや左右不対称。2-4個の油球を含み、全体に薄い被膜がある。9.1-15.0 × 2.6-3.4 μm. -- 舌状細胞は高さ 15 μm. まで、淡褐色、径 2 μm. 程度の柵状細胞からなり、合着してややゼラチン質。

[コメント]
春から初夏頃、ネジキ (Lyonia ovalifolia) の落葉に発生する。病斑中には直径 0.2 mm. 程度までの褐色ないし黒褐色の円盤形の柄子殻が散在するが、詳細を観察できていない。 落葉の表側にも裏側にも発生する。どうやら落葉の上面側に多く子実体を形成するようである。

[別図2] 5月23日撮影。

[初掲載日: 2006.07.18, 最終更新日: 2020.06.01] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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