Lachnum sp. no.9

Lachnum sp. no.9

Lachnum sp. no.9.
落葉上のラクヌム属菌。4月17日撮影。

[特徴]
落葉の上面に散生する。子実体は有柄、浅い椀形になる。直径 0.8 mm. 程度まで。子実層面はほとんど白色あるいはクリーム色、縁はやや内屈する。 外面は白色で毛に覆われる。柄は細く中心生、同様の毛に覆われる。-- 子嚢は円筒形、8胞子を2列に生じる。先端はやや尖り頂孔はメルツァー液で青変する。基部は小さく二叉状になる。31.4-35.0 × 4.2-5.8 μm. -- 側糸は太針状、子実層より 10 μm. 程度突出する。基部以外に隔壁は無く、内容は無色。最大径 3.4-4.3 μm. -- 子嚢胞子は長楕円形、無色、顕著な内容物は見られない。5.7-7.8 × 1.1-1.4 μm. -- 外皮層は無色薄壁の矩形菌組織よりなり、表面から毛を生じる。毛は無色薄壁、少数の隔壁があり内容物は目立たない。 基部あたりで 4.0-4.5 μm.、長さは縁部のもので 85-115 μm. になり先端はやや細まるが尖らない。表面は全体に細かい疣状。

[コメント]
落葉はダンコウバイ(Lindera obtusiloba)。落葉の表裏に関係なく、上になっている面に生じていたが、隣接した他種の落葉には見られなかった。 L. virgineum(と思っているもの)との違いは微妙だが、胞子がやや小型で外面の毛の先端がやや細まる点や落葉上に生じるなど、 様子が異なるように思われるので分けておく。

[初掲載: 2009.08.11]