Lophodermium sp. no.6

Lophodermium sp. no.6

Lophodermium sp. no.6.
ロフォデルミウム属菌。5月7日撮影。

[特徴]
子嚢盤は葉柄上に散生する。クチクラ下に生じ、盛り上がった楕円形で黒色、つやは無く、600-880 × 280-370 μm.、高さは 250 μm. 程度になる。 周辺に退色は見られず、帯線も見られない。後に上面中央が長軸方向にスリット状に開口し、わずかに子実層が現れる。開口部の縁は僅かに白っぽく見える。-- 子嚢は長円筒形、先端は僅かに肥厚しメルツァー試薬に呈色しない。8胞子を束状に生じ、時に縄状に捩れる。80-103 × 11.0-12.9 μm. -- 側糸は糸状、ほぼ上下同幅、無色、径 1 μm. 程度、上半にはゼラチン質様の被膜があり、互いに合着する。-- 子嚢胞子は太糸状、無色、薄壁、平滑、両端は丸く、射出された子嚢胞子は緩くC字形に曲がるものが多い。 やや大型の油球を少量含み、全体に厚いゼラチン質様の被膜がある。28.5-34.3 × 2.0-2.8 μm. -- 上面裂開部の縁には厚さ 15 μm. になる無色の柵状細胞層がある。

[コメント]
ウラジロ (Diplopterygium glaucum) の枯れた葉柄に生じていた物。 周囲表皮下には微小な分生子殻のようなものが多数形成され小粒状の隆起になるが、詳細な観察ができなかった。 ちょっと異質な感じがするけれども、Lophodermium 属の菌だと思う。

[初掲載日: 2017.09.01]