Mollisia sp. no.7

Mollisia sp. no.7

Mollisia sp. no.7.
ススキ上のハイイロクズチャワンタケ属菌。10月17日撮影。

[特徴]
子嚢盤は散生あるいは群生する。浅い皿状から殆んど平盤状になる。直径 0.5-1.5 mm.。 子実層面は平滑、くすんだ半透明乳白色からやや灰色を帯びる。縁は全縁、外面もほぼ同色で平滑だが基部付近はやや褐色を帯びる。 柄は無く、中央でやや広く基質に固着する。スビクルムは見られない。-- 子嚢は円筒形、先端はやや尖り頂孔はメルツァー液で小さく青変する。8胞子をほぼ2列に生じる。60-63 × 5.7-6.0 μm.。-- 側糸は糸状、径 2 μm. 程度、分岐は無く基部以外に隔壁は認められない。先端はやや膨らんで 3.5 μm. 程度になる。内容は一様でほぼ無色。-- 子嚢胞子は長楕円形、僅かに屈曲し無色、両端に細かい泡状の内容物がある。10.2-12.0 × 2.0-2.5 μm. -- 托髄層はやや平行に走る絡み合い菌組織、外皮層は厚さ 40-50 μm. 程度、角ばった円形菌組織で細胞は径 15 μm. 程度まで。 基部付近ではやや厚膜で褐色を帯びる。基部付近の表面細胞からはまばらに短い毛状菌糸が立ちあがる。 淡褐色で長さ 20 μm. 程度までになり先端は丸く少数の隔壁がある。

[コメント]
枯れたススキの地表近くの部分に発生していた物。Mollisia 属だろう。 特徴は単子葉植物に生じる Mollisia 属のなかでは M. hydrophila に近いようだが、この種の組織中には結晶物が見られるという。

[初掲載日: 2011.01.24]