Nitschkia acanthostroma

Nitschkia acanthostroma

Nitschkia acanthostroma (Mont.) Nannf.
落枝上の小型菌。10月6日撮影。

[特徴]
落枝上の樹皮のはげた部分に厚いスビクルムを形成する。スビクルムは 1-3 cm. 大に広がり黒褐色フェルト状で厚さは 500 μm. 以上になる。 子嚢殻はスビクルム内にほぼ埋もれた状態で散生し倒盃状、黒色で表面はほとんど平滑、直径 260-320 μm.、上面は乾時くぼんでいるが湿らせると凸形に膨らむ。 孔口は認めにくい。非常に多くの子嚢を含む。-- 子嚢は楕円形、薄壁で基部は長く伸びてオタマジャクシ状になる。8胞子を不規則な2列に生じ、顕著な先端構造は認められない。22.8-40 × 8.0-10.0 μm. -- 側糸らしいものは認められない。-- 子嚢胞子は楕円形で両端はやや尖る。平滑で2油球を含む。ほとんど無色だがプレパラート中に放出された子嚢塊は淡黄褐色に見える。7.6-8.6 × 3.4-3.8 μm. -- スビクルムの菌糸は黒褐色、やや厚膜で平滑、隔壁があり直径 4.2-5.8 μm.、頻繁に分枝し先端は針状に尖る。

[コメント]
地上の細い落枝(樹種不明の広葉樹)に発生していたもの。胞子を放出した古い子嚢殻は上面が崩壊して椀状になりスビクルム表面に現れる。 暖帯から熱帯に広く分布する種だという。Scortechinia 属とする文献もある。

[参考文献]
Bianchinotti (2004): Two new lignicolous species of Nitschkia from Argentina. (Mycologia ; 96(4), p. 911-916).
Nannfeldt (1975): Stray studies in the Coronophorales (Pyrenomycetes) 4-8. (Svensk botanisk tidskift ; 69, p. 289-335).

[初掲載: 2007.10.23]