Pezicula cinnamomea

Pezicula cinnamomea

Pezicula cinnamomea (DC.) Sacc.
ペジクラ キンナモメア。5月21日撮影。

[特徴]
子実体は樹皮下の子座様組織から単生あるいは少数が房状に生じる。クッション形ないし肉厚の椀状で、径 0.5-2.0 mm. 程度。 子実層面はほぼ平滑、くすんだクリーム色ないし淡橙色、外面はほとんど平滑あるいは僅かに粉状、基部に向かってやや暗色になり、短く太い柄がある。肉質は比較的硬い。-- 子嚢は棍棒形、薄壁、先端は肥厚してメルツァー試薬で赤褐色に呈色し、やや広く染まる。基部にはかぎ形構造がある。8胞子をほぼ2列に生じる。102-140 × 14.5-22.8 μm. -- 側糸は糸状、隔壁があり、径 1.5-2.0 μm.、先端は膨らんで径 4.5-5.2 μm.、内容物は僅かに黄色味を帯びる。-- 子嚢胞子は左右不対称の楕円形、殆んど無色、薄壁、平滑、内容は細かい泡状。成熟後、ほぼ等間隔に3隔壁を生じて4細胞になり、隔壁部は僅かに括れる。19.4-26.3 × 6.8-8.3 μm. -- 托組織髄層は僅かに黄色味を帯びた矩形状の細胞からなり、外皮層との境界はやや不明瞭。 外皮層は径 5-10 μm. 程度の丸みを帯びた多角形細胞からなり、最外層の細胞は棍棒状ないし電球状になる。

[コメント]
スギの落枝に発生していたもの。従来、日本で針葉樹から報告されている Pezicula 属菌は Pezicula livida とされているが、 Verkley (1999) は P. livida を他の多くの Pezicula 属菌と共に P. cinnamomea のシノニムとした。 その結果、P. cinnamomea は、針葉樹と広葉樹に亘る広範囲の種に発生する菌となっている。

[別図2] 6月22日撮影。スギ落枝上。

[参考文献]
Verkley (1999): A monograph of the genus Pezicula and its anamorph. (Studies in mycology ; 44).

[初掲載日: 2020.09.04, 最終更新日: 2020.10.09] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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