Pezicula sp. no.3

Pezicula sp. no.3

Pezicula sp. no.3.
ペジクラ属菌。5月28日撮影。

[特徴]
落枝に群生する。子実体は樹皮下の子座状組織から1あるいは2個(まれに3個)生じ、樹皮を破って現れる。 洋こま形ないしクッション形、径 1.5 mm. まで、子実層面は凸型になり淡サーモンピンク色、縁は全縁、外面は殆んど平滑で同色、柄は太くて短く、赤褐色を帯び、時にほとんど無柄。-- 子嚢は棍棒形、短柄がある。先端は肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で広く赤褐色に呈色する。8胞子をほぼ2列に生じる。74-89 × 12.8-14.5 μm. -- 側糸は糸状、隔壁があり、直径 2.5-3.0 μm.、ほとんど無色。先端はわずかに膨らむ。-- 子嚢胞子は楕円形ないし細卵形、やや左右不対称、無色、薄壁、平滑、隔壁は認められず、大きな1油球を含むものが多い。14.4-17.2 × 6.0-6.8 μm. -- 托組織は径 3-8 μm. 程度の多角形細胞からなる。やや厚膜、外半はやや淡黄色を帯び、最外層の細胞は丸みを帯びる。 縁付近の細胞はやや棍棒状になって平行に並び、基部付近の細胞は赤褐色を帯びる。

[コメント]
落枝の樹皮はやや紫色を帯び、比較的太い白色の髄がある。おそらくケケンポナシ (Hovenia trichocarpa v. robusta) だと思う。

[初掲載日: 2021.02.12] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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