Saccobolus depauperatus

Saccobolus depauperatus

Saccobolus depauperatus (Berk. et Br.) Hansen
サッコボルス デパウペラトゥス。1月21日撮影。

[特徴]
糞の表面に散生あるいは群生する。 子嚢盤は初めは球形、後にはクッション形、径 200-300 μm. 程度、初めはほとんど無色から淡乳白色、軟らかい肉質、縁は全縁、外面は平滑。 柄は無く、やや広く基質に固着する。 成熟するとルーペ下では子実層からやや突出した子嚢中の子嚢胞子塊が黒点状に見え、肉眼では全体がほとんど紫褐色に見える。-- 子嚢は棍棒形、短い柄があり、薄壁、上端は平らになり有蓋。全体がメルツァー試薬で薄く青変する。8胞子を生じる。80-100 × 17-22 μm. -- 側糸は糸状、隔壁があり、基部付近で分岐するものがある。内容はほぼ一様で無色。 径 2-3 μm.、先端はほとんど膨らまないかやや球状に膨らんで 3.0-5.2 μm. になり、少し曲がるものが多い。-- 子嚢胞子は子嚢中で一塊となり、そのまま射出される。 子嚢胞子塊は円柱状でわずかに左右不対称、配列様式は Brummelen (1967) の pattern III に該当し、35.5-40.0 × 12.0-13.8 μm.、側面片方に厚いゼラチン質被膜がある。 子嚢胞子は広紡錘形、両端は丸く、やや左右不対称、初めは無色、成熟すると紫褐色になりやや厚膜、表面はほとんど平滑だが、 成熟した子嚢胞子の表面は僅かにざらついたように見えるものがある(特に胞子塊の外面にあたる部分)。 顕著な内容物は認め難い。14.4-14.9 × 6.8-7.4 μm. -- 托組織の詳細を観察できなかったが、直径 10 μm. 程度の無色で薄壁の球形細胞からなる。

[コメント]
1月9日に採集したシカの糞を湿らせて常温の室内で発生させたもの。

[参考文献]
Brummelen (1967): A world-monograph of the genera Ascobolus and Saccobolus. (Persoonia ; suppl. 1).
Otani and Kanzawa (1970): Notes on coprophilous Discomycetes in Japan I. (Trans. mycol. Soc. Japan ; 10, p. 117-126).
Richardson and Walting (1997): Keys to fungi on dung.

[初掲載日: 2017.03.03]