? sp. no.55

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よくわからない盤菌類。1月29日撮影。

[特徴]
朽木材部に群生する。子実体は基質内部から発生する。肉厚でやや楕円形になる盤状で長径 2 mm. 程度まで、子実層面は平滑、黒褐色、縁は全縁で僅かに盛り上がる。 外面は茶褐色、ほぼ平滑、短く太い柄がある。肉質は比較的硬く、乾くと子実層を内側にしてボート形になり、やや革質。-- 子嚢は長棍棒形で下半は細く伸び、薄壁、先端はメルツァー試薬に呈色せず、顕著な構造は認めにくい。基部にはかぎ形構造がある。 8胞子をほぼ2列に生じ、多くは大型4胞子、小型4胞子となり、小型の胞子は子嚢下半に固まることが多い。154-200 × 6.8-8.0 μm. -- 側糸は糸状、上下同幅、内容物は一様でほぼ無色、隔壁があり、上半は分岐して緩やかに湾曲する。径 1.5-2.0 μm. -- 子嚢胞子は長楕円形ないし桿菌状で僅かに左右不対称、無色、薄壁、平滑、顕著な内容物は見られない。 大型胞子は中央に隔壁があり2細胞、隔壁部は括れず、16.3-17.7 × 2.0-2.8 μm.、小型胞子は単細胞、7.1-10.0 × 1.7-2.0 μm. -- 托組織髄層はほぼ無色の絡み合い菌糸組織、外皮層は厚さ 60 μm. まで、褐色、厚膜で 11-12 × 3-4 μm. 程度の矩形細胞からなる。ゼラチン化は認められない。

[コメント]
カシ類と思われる広葉樹のかなり古い倒木の材部に群生していたもの。やや楕円形になる子実体、比較的固い肉質などから、Rhytidhysteron 属かと思って採集したが、 子嚢や子嚢胞子の特徴は明らかに異なり、よく判らない。Dermateaceae あたりだろうか。

[初掲載日: 2022.04.26] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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