? sp. no.8

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 落葉に生じた小型のビョウタケ類。9月3日撮影。

 [特徴]
 不明種の落葉から生じる。明瞭な子座は認めにくいが柄の基部付近は黒ずんでいる。
 子嚢盤は有柄、皿形ないしビョウ形、直径 2-6 mm. 子実層面はやや赤みを帯びた淡褐色。ほぼ全縁。
 外面もほぼ同色だがルーペ下では圧着した赤褐色の微毛状に見える。柄は普通は短いが時に 10 mm. 程度にまで伸びることがある。
 子嚢は円筒形、8胞子をほぼ一列に生じるが後に二列になる。頂孔は I+。81-95 × 7.0-8.0 μm.
 側糸は糸状。無色でほぼ上下同幅。径 1.5-2.0 μm.
 子嚢胞子は長楕円形で平滑、無色。 2-3 個の油球を含む。8.5-9.3 × 3.1-3.9 μm.
 托組織は髄層はほぼ絡み合い菌組織。外被層は厚さ 80 μm. 程度の無色の矩形菌組織で、
 表面にはほぼ一様な黄褐色の内容物を含む菌糸がある。
 先端は紡錘形ないし棍棒形でわずかに立ち上がり、時に褐色結晶状の物質が付着しやや粗造になる。
 組織はゼラチン化しているようには見えない。

 雑木林内の遊歩道脇の茂みの下で見つけたもの。
 生えていた落葉は小さな鋸歯があり、数ミリの葉柄がある。表面は無毛だが裏面主脈基部から葉柄にかけて粗毛がある。
 真上には羽状複葉の小高木があり、これ以外にそれらしい葉をつけた樹木は見当たらなかった。
 葉に手が届かず花や実が無い上に逆光で確認しづらかったのだが、ゴンズイ (Euscaphis japonica) だと思う。
 キンカクキン類だとすると Lanzia あたりか。