Xylaria sp. no.2

Xylaria sp. no.2

Xylaria sp. no.2
 ツバキ落葉に生じる小型のクロサイワイタケ類。8月11日撮影。

 [特徴]
 子実体は糸状、全体に黒色でつやは無く表面は平滑か、細かい縦皺がある。質は丈夫。高さ 2-6 cm.、 径 1 mm. 程度。
 普通は分岐しない。基部はやや太く、先端は次第に細くなり尖る。
 初めは全体が灰色粉状の分生子に覆われる。
 子嚢核は上半に埋没して10数個程度群生し、その部分は太く瘤状になる。それより上部は白粉状。
 子嚢核はほぼ球形で径 800 μm. 程度、孔口は突出する。
 子嚢は円筒形、8胞子を一列に生じる。先端にはヨードで青変するキャップ状の構造がある。175-195 × 6.0-7.0 μm.
 側糸は鞭状で無色。基部付近には隔壁があり、先端は次第に細くなる。
 子嚢胞子はボート形で左右不対称。黒褐色。平らな側にほぼ全長に亘る直線状の発芽溝がある。
 ほぼ全体が無色の被膜に覆われ、特に平坦な側は厚くなる。17.5-21.2 × 4.0-5.2 μm.
 分生子は無色、リンゴの種状、 3.2-5.2 × 2.0-3.0 μm.

 地上のツバキの落葉に群生していたもの。
 ツバキ以外の落葉には見られなかったが、特異性があるかどうかはわからない。
 子実体の割に子嚢核も子嚢胞子も比較的大型である。