Arachnopeziza aurelia
Arachnopeziza aurelia (Pers.: Fr.) Fuckel
クモノスアカゲヒナノチャワンタケ。4月17日撮影。
[特徴]
子実体は椀形から肉厚の皿形に開く。ほとんど無柄で淡黄橙色綿クズ状のスビクルム上に単生ないし少数群生する。
子実層面は淡黄ないし淡橙色、外面は橙色の毛に覆われ、周辺付近は特に顕著。直径 2-6 mm. --
子嚢は棍棒形、8胞子をほぼ2列に生じる。頂孔はメルツァー液で青変する。100-130 × 8.0-10.0 μm. --
側糸は糸状、隔壁がある。径 2.0-2.5 μm. で先端は膨らまない。--
子嚢胞子は長楕円形で無色薄壁。3隔壁がある。両端には短い無色棒状の付属物があるが脱落しやすい。17.0-25.0 × 3.4-4.6 μm. --
外面の毛は 150 μm. に達し、隔壁がある。基部付近で径 4.2 μm. 程度で先に向かってやや細くなる。
橙色の結晶様物で互いに合着するが先端付近はほとんど無色。
[コメント]
春に地上の植物遺体上に発生するが、カシ類の小枝や葉、ドングリの殻斗等に発生しているのをよく見かける。
[別図2]
4月24日撮影。クヌギのドングリ殻斗上に群生しているもの。
[参考文献]
Breitenbach and Kränzlin (1984): Fungi of Switzerland. v. 1. Ascomycetes.
Korf (1951): A monograph of the Arachnopezizeae. (Lloydia ; 14(3). p. 129-180).
[初掲載日: 2005.05.02, 最終更新日: 2011.06.05]