Belonopsis? sp. no.1
Belonopsis? sp. no.1.
ササ枯稈上の小型菌。11月22日撮影。
[特徴]
子実体は散生あるいは少数が群生する。浅い椀状からほとんど平らに開く。直径 1.2 mm. 程度まで。子実層面はやや灰色を帯びた乳白色。
外面は無毛で茶褐色。柄は無く、広く基質に固着する。やや硬めの肉質。--
子嚢は棍棒状、8胞子をやや不規則な束状に生じる。先端はやや尖り、頂孔はメルツァー液で青変する。74-83 × 9.7-12.0 μm. --
側糸は糸状無色、上下同幅、隔壁は認めにくい。径 2.5-3.0 μm. 程度。--
子嚢胞子は無色糸状、最初は油滴を一列に含むが、後に7隔壁を生じる。隔壁部はくびれない。
全体が緩やかに曲がって弓状になり、先端は丸く末端はやや細まる。45-57 × 2.5-3.0 μm. --
托髄層は絡み合い菌組織で無色の菌糸よりなるが、外皮層近くではやや褐色を帯びる。
外皮層は厚さ30-50 μm. の多角菌組織で、直径 7-10 μm. 程度の褐色厚膜の細胞よりなる。
[コメント]
地上のササ(種類は不詳)枯稈に発生していたもの。
メダケから記録された Belonopsis longispora Hino & Katumoto は顕微鏡的特徴が良く似ている。
[参考文献]
Hino (1961): Icones fungorum bambusicolorum Japonicorum.
[初掲載: 2008.12.12]