Ciboria? sp. no.2
Ciboria? sp. no.2
コバノガマズミの種子から発生するキンカクキン類。8月4日撮影。
[特徴]
子実体は有柄、地中のコバノガマズミ (Viburnum erosum) の種子から1ないし2個発生する。
子嚢盤は盤形から後にはやや凸形に中央が盛り上がる。子実層面は淡赤褐色で平滑、縁は全縁。外面はほぼ同色で平滑。直径 2.0-4.0 mm. --
柄は比較的長く、曲がりくねって長さ 3 cm. までになり地表に現れる。褐色で無毛。--
子嚢は円筒形、8胞子をほぼ2列に生じる。先端構造はメルツァー液で青変する。80-83 × 6.5-7.2 μm. --
側糸は糸状、無色で内容は一様、先端はわずかに膨らむ。基部付近には隔壁があり、分岐する事がある。--
子嚢胞子は長楕円形ないし長卵形、無色薄壁で平滑。時にやや不対称。両端に小さな油球がある。7.3-10.9 × 2.8-3.2 μm. --
托組織髄層は無色の絡み合い菌組織からなる。径 8.0 μm. 程度まで。やや平行に走る菌糸層を経て外被層に繋がる。
外被層は 11-23 × 7-17 μm. の球形ないし電球形の細胞からなる球形菌組織からなる。厚さ 100 μm. 程度。
組織にはゼラチン質の部分は認められない。
[コメント]
コバノガマズミの樹下に発生していたもの。平たい米粒状のコバノガマズミの種子の内部は黒褐色で柔らかい。
子嚢盤は反り返るものが多く釣鐘形になるものもあったが、特徴として安定しているものかどうかわからない。
Ciboria あたりかと思う。
[別図2]
掘り出した子実体を並べたもの。8月4日撮影。
[初掲載: 2006.09.25]