Cistella sp. no.1
Cistella sp. no.1
キステラ属菌。4月22日撮影。
[特徴]
子嚢盤は散生あるいは群生する。浅い椀形、直径 0.5-1.2 mm.、乳白色、外面は微毛状、短い柄があるかあるいはほとんど柄は無く固着する。--
子嚢は棍棒形、かぎ形構造から生じる。先端は肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で青変する。8胞子を2列に生じる。54-72 × 8.2-8.9 μm. --
側糸は糸状、隔壁があり無色、径 1.0-1.5 μm.、先端はやや細まり子嚢よりわずかに突出する。--
子嚢胞子は長円形ないし長卵形、無色、薄壁、時に中央付近が僅かに括れる。小さな油球を少数含む。9.4-13.2 × 2.3-3.7 μm. --
托髄層は絡み合い菌組織、外皮層は厚さ 60 μm. まで、無色、薄壁、径 10-20 μm. 程度の矩形あるいはやや多角形の細胞よりなる。
ゼラチン化は見られない。
毛状細胞は表面細胞から生じ、棍棒形、無色、薄壁、8-15 × 2.8-4.3 μm.、基部付近以外はやや粗い疣状。
[コメント]
軟らかく腐朽したモウソウチクのタケノコの皮に発生していた物。Cistella 属だと思うが Raitviir (2004) には該当する種が見当たらない。
[参考文献]
Raitviir (2004): Revised synopsis of the Hyaloscyphaceae. (Scripta mycologica ; 20).
[初掲載日: 2015.11.16]