Coccomyces sp. no.11
コッコミケス属菌。１０月６日撮影。

[特徴]
落葉裏面に発生する。子実体周辺の落葉の漂白は認めにくく、帯線も見られない。 子実体は表皮下に生じ、黒色、丸みを帯びた５あるいは６角形、径 0.4-0.8 mm. 程度。上面は僅かに膨らみ、成熟すると上面が裂開して反り返り、子実層が現れる。子実層面は平滑、肉眼では淡灰色に見える。-- 子嚢は下半が長く伸びる長円錐形、薄壁、先端は殆んど肥厚せず、メルツァー試薬に呈色しない。８胞子を束状に生じる。80-103 × 7.4-8.3 μm. -- 側糸は糸状、殆んど分岐は見られず、上半には隔壁は見られない。径 1.5-2.0 μm.、先端は不規則なこぶ状に膨らんで 径 4.6 μm. までになり時に屈曲する。ほぼ無色で一様な内容物がある。-- 子嚢胞子は糸状、無色、薄壁、平滑、隔壁は無く、射出された胞子は緩やかに曲がって弓形になり、先端は丸く、末端はやや尖る。内容物は油球が一列に並ぶ。被膜はほとんど認められない。37-42 × 1.7-2.0 μm.

[コメント]
アベマキ (Quercus variabilis) の落葉に発生していたもの。子実体上面は黒色だがアベマキの葉の裏面には星状毛が密生しているので肉眼では確認しづらい。

[初掲載日: 2021.07.26] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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