Coccomyces sp. no.3
Coccomyces sp. no.3.
コッコミケス属菌。6月8日撮影。
[特徴]
子実体は表皮下に形成され後に表皮を破って表面に現れる。ほぼ円盤状、上面は最初ほぼ黒色の殻皮に覆われる。
成熟すると数片の放射状に裂けて反り返り子実層が現れる。子実層面は明るい黄色で平滑、中央はやや盛り上がる。直径 0.3-1.0 mm. --
子嚢は細い円筒形、8胞子を束状に生じる。先端は肥厚するがメルツァー液に呈色しない。基部はやや細くなり伸びる。163-197 × 8.0-9.0 μm. --
側糸は糸状、無色で隔壁があり上半で分岐し径 1.5 μm. 程度。
子嚢よりわずかに長く、先端付近は不規則に曲がりくねるかコイル状になってわずかに膨らみ 3.0 μm. 程度になる。
互いに合着することはないが先端は黄色い物質に覆われているように見える。--
子嚢胞子は糸状、緩やかな弓状に曲がるものが多く、末端はやや細まる。細かい油球を含み、被膜は見られない。137-148 × 2.0-2.3 μm. --
殻皮は黒色厚膜の直径 4-7 μm. の多角形細胞よりなる。--
子嚢盤周辺には黒色粒状の分生子殻のようなものが観察できるが分生子は確認できなかった。
[コメント]
マツの落枝に発生していたもの。子実層面は非常に鮮やかな黄色で小型の割には目立つ種類である。
[別図2]
5月21日撮影。ヒノキの落枝に発生していたもの。子嚢胞子は若干短め (100-125 × 2.0-2.5 μm.) だが、それ以外の特徴は殆んど同じなので針葉樹生としてまとめておく。
[初掲載日: 2008.08.25, 最終更新日: 2020.08.21] //
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