Coccomyces sp. no.9
Coccomyces sp. no.9
コッコミケス属菌。7月2日撮影。
[特徴]
落枝上に発生する。周辺に漂白部や帯線は見当たらず、落枝組織中にも少なくとも肉眼では確認できない。
子座は樹皮下に生じ、幼時は僅かに盛り上がり暗色に見える。
殻皮は黒褐色、成熟後に上面の樹皮が放射状に破れて子実層を現す。ほぼ円形で僅かに盛り上がった平盤状、殻皮は裂開して小さく反り返る。直径 0.6-1.0 mm. 程度。
子実層面は平滑、半透明、殆んど無色あるいは淡い灰黄色に見える。ややロウ質。--
子嚢は長円筒形、薄壁、先端は丸みを帯び、メルツァー試薬で呈色しない。基部は小さな球状に膨らむものが多い。8胞子を束状に生じる。120-138 × 5.7-6.3 μm. --
側糸は糸状、基部付近には隔壁がある。内容物は一様で、無色またはわずかに黄色味を帯びる。径 1.5-2.0 μm. 程度。
先端はやや球形に膨らんで 径 3.5-5.8 μm.、先端付近は淡黄色のゼラチン状物質に包まれ互いに合着する。--
子嚢胞子は糸状、無色、薄壁、隔壁は認められない。射出された胞子は緩やかに屈曲する。
先端は丸く、末端はやや尖る。全体が薄い被膜に覆われ、先端にはキャップ状の付属物があり釘頭状に見える。97-100 × 1.2-1.5 μm.
[コメント]
カギカズラ (Uncaria rhynchophylla) の落枝に発生していたもの。
[初掲載日: 2020.09.25] //
[サイトのトップへ] //
[掲載種一覧表へ]
All rights reserved. Copyrighted by Masanori Kutsuna, 2020.