Colpoma sp. no.1
Colpoma sp. no.1
落枝に生じたもの。6月4日撮影。
[特徴]
子実体は樹皮下に形成され、唇状に樹皮を破って現れる。成熟したものは湿ると膨張して子実層面が広がる。
開いた子実体は長円形で普通は枝の縦方向に長い。3-5 × 1.5-2.5 mm.
子実層面は平滑で淡青灰色、ロウの様なつやがある。
子嚢は長棍棒形で下半は長く伸び、8胞子を束状に生じる。頂孔は I-。128-150 × 5.8-7.2 μm.
側糸は糸状、隔壁は確認しがたい。径 1.0-1.5 μm. 先端付近は不規則ならせん状になり一回から数回ねじれる。
子嚢胞子は長針形、下端はやや尖る。直線状ないしやや弓形、時に下半でくの字に曲がる。35-44 × 1.2-1.5 μm.
地上の落枝(おそらくコナラだと思う)に発生していたもの。
C. quercinum (Pers.) Wallroth ではないかと思うが、図鑑によるとその色と胞子の大きさは
Breitenbach and Kränzlin には olive-brown で 55-65 μm., Dennis には light-yellow で 60-80 μm. とあり、
ちょっと様子が違うのでとりあえず不確定種としておく。
[参考文献]
Breitenbach and Kränzlin (1984): Fungi of Switzerland. vol. 1.
Dennis (1981): British Ascomycetes. Rev. ed.