Dasyscyphella sp. no.2
Dasyscyphella sp. no.2.
ニセヒナノチャワンタケ属。3月21日撮影。
[特徴]
子嚢盤は有柄、椀形からほぼ平らに開くが縁はやや内屈する。径 1 mm. 程度まで。子実層は白色、外面も同色で毛状。
柄は細く長さ 1mm. 程度まで、白色で短い毛を生じる。--
子嚢は円筒形、先端はやや円錐状になり頂孔はメルツァー液で青変し、基部は小さく2叉状になる。
8胞子を始め一列に生じ、後には2列になって先端付近に固まる。51.4-63.0 × 4.5-5.2 μm. --
側糸は太針状、先端はやや尖り隔壁は基部付近以外には見られない。内容物は一様、径 2.8 μm. までで先端は子実層と同じかわずかに突出する。--
子嚢胞子は細卵形(末端側がやや細い)、無色薄壁、顕著な内容物は見られない。7.7-8.2 × 2.0-2.3 μm. --
托組織髄層は絡み合い菌組織、外皮層は矩形菌組織で共に無色薄壁の細胞よりなる。--
外面の毛は表面の細胞から生じる。無色で薄壁、数個の隔壁があり内容物は一様、径 2.8-3.5 μm.、長さは縁部のもので 100 μm. までになる。
先端は棍棒状に膨らみ 4.0 μm. までになり、先端の 1-2 細胞は平滑、それ以外の表面は顆粒状、基部になるほど粗造になる。
[コメント]
地上の硬い朽木(広葉樹と思われる)の下面に発生していたもの。
外面の毛の先端が膨らむ事、子嚢胞子の一方がやや尖って細卵形になる点などから
Dasyscyphella sp. no.1 とは別種だと思う。
[初掲載: 2009.04.02]