Dialonectria episphaeria
Dialonectria episphaeria (Tode: Fr.) Cooke.
核菌類上のネクトリア類。7月15日撮影。
[特徴]
核菌類の子実体上に散生、時に数個が固まって発生する。
子嚢殻は表在性、卵形ないし洋梨形、表面はややざらついた感じで赤色。乾燥すると横から押し潰されたように凹む。直径 160-210 μm. --
子嚢は円筒形、先端はやや平らになる。57-64 × 4.0-4.5 μm.、8胞子を一列に生じる。--
側糸は観察されない。--
子嚢胞子は楕円形、淡褐色、中央に隔壁があり2細胞、隔壁部はやや括れる。各細胞に小さい油球を一個含むものが多い。表面は荒い疣状で 6.5-7.8 × 3.4-4.2 μm.
[コメント]
核菌類(Diatrype、Hypoxylon、Xylaria、Kretzschmaria 等)の古い子実体の表面に発生しているのをよく見る。
掲載した画像はオオミコブタケ(Kretzschmaria deusta)と思われる子実体の上に発生していたもの。
Xylariaceae 上に発生するものとそれ以外のものはちょっと違うような感じがするけれども、上記の学名をあてておく。
Nectria 属から Cosmospora 属へ移されたが、Gräfenhan らの論文では Dialonectria 属とされている。
[参考文献]
Gräfenhan et al. (2011): An overview of the taxonomy, phylogeny, and typification of nectriaceous fungi in Cosmospora, Acremonium, Fusarium, Stilbella and Volutella. (Studies in mycology ; 68, p. 79-113).
Tsuneda (1982): Nectria episphaeria, a mycoparasite of Hypoxylon truncatum. (Rep. Tottori Mycol. Inst. ; 20, p. 42-46).
[初掲載日: 2013.07.25]