Erysiphe krumbholzii
Erysiphe krumbholzii U. Braun
ユキノシタうどんこ病菌。6月2日撮影。
[特徴]
菌叢は主に葉の表側に生じ、薄く不整形に拡がり、白粉状、永存性。
菌糸は径 5-7 μm.、付着器は普通は対生し、先端が数片に分かれる拳状、径 5-9.3 μm. --
分生子柄は円柱状、2-3個の隔壁があり、 85-118 × 8-9.5 μm.、分生子を単生する。--
分生子は長楕円形ないしやや円柱状、無色、薄壁、平滑、フィブロシン体は見られない。37-58.6 × 17-22.8 μm. --
子嚢殻は未確認。
[コメント]
ユキノシタ (Saxifraga stronifera) に発生していたもの。菌叢は時に葉柄まで拡がるが、比較的薄く、目立たない。
高松 (2012) には、ユキノシタに発生するうどんこ菌として E. krumbholzii が挙げられている。
完全世代は国内ではまだ確認されていないようで、疑問が無いわけではないが、暫定的にこの学名を当てておく。
Cho et al. (2017) が韓国から報告したユキノシタのうどんこ病菌は、特徴がほぼ一致するが Erysiphe sp. とされている。
[参考文献]
Cho et al. (2017): Characterization of Erysiphe sp. causing powdery mildew on Saxifraga stolonifera in Korea. (Australasian plant disease notes ; 12, article no. 55)
高松 (2012): 2012年に発行される新モノグラフにおけるうどんこ病菌分類体系改訂の概説. (三重大学大学院生物資源学研究科紀要 ; 38, p. 1-73).
[初掲載日: 2022.08.04] //
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