Hyalorbilia sp. no.2

Hyalorbilia sp. no.2

Hyalorbilia sp. no.2
ヒアロルビリア属菌。6月12日撮影。

[特徴]
子嚢盤はほぼ平らで薄い皿状、全体が半透明で僅かにピンク色を帯び、直径 2 mm. まで。子実層面は光沢がある。縁は全縁、外面は無毛平滑。中央に短い柄がある。-- 子嚢は円柱形、薄壁、先端はやや平らでほとんど肥厚せず、メルツァー試薬に呈色しない。8胞子を生じるが、子嚢内部での配列を確認できなかった。 19.4-20.2 × 3.4-4.8 μm. -- 明瞭な側糸を観察できなかったが、子実層は合着し、上面は無色の不定形物質に薄くおおわれる。-- 子嚢胞子は細い桿形で僅かにS字形(立体的で緩やかならせん形)、無色、薄壁、顕著な内容物を確認しがたい。 5.1-5.7 × 0.8 μm. -- 托組織は無色薄壁の多角形細胞からなり、最大径は 20 μm. 程度、縁付近の細胞は伸びて棍棒形になる。明瞭にゼラチン化している部分は認められない。 外面基部付近の表面細胞からは無色の隔壁のある菌糸が基質に向かってまばらに伸びる。分岐は少なく、径 2.8-3.4 μm.

[コメント]
コナラを主とする雑木林内、腐朽の進んだ倒木の材部に発生していた物。倒木の種類は分からないが、ナラタケの根状菌糸束が伸びていたのでコナラだと思う。 子実層は合着していてバラし難く、やや細めの棍棒状の細胞が混在するが、未熟な子嚢なのか側糸なのか判別できなかった。

[初掲載日: 2018.03.20]