Hyaloscypha aureliella
Hyaloscypha aureliella (Nyl.) Huhtinen.
ヒアロスキファ属菌。11月2日撮影。
[特徴]
子嚢盤は浅い椀状から殆ど平らになり、直径 1 mm. まで。子実層面はほとんど白色、外面は微毛状でわずかに淡黄褐色を帯び、縁部ではやや濃色になる。
柄はほとんど無く、やや広く基質に固着する。--
子嚢は棍棒形、先端はやや円錐状で肥厚し、頂孔はメルツァー液で青変する。8胞子をほぼ2列に生じる。 40-48 × 6.0-7.2 μm. --
側糸は糸状、ほぼ同幅、径 1.2-1.8 μm.、少数の油球状、あるいは無色の一様な内容物がある。--
子嚢胞子は楕円形ないし長卵形でやや左右不対称、無色、薄壁、顕著な内容物は見られない。6.3-7.4 × 2.3-2.8 μm. --
托組織外皮層は無色薄壁の矩形菌組織、径 12 μm. 程度までの細胞からなる。表面の毛状菌糸は長さ 18-40 μm.、基部付近で径 2.5-3.5 μm.、
薄壁、ほぼ直線状、先端に向かって細くなるが、著しくは尖らない。表面は平滑だが、所々に小さな淡黄褐色のヤニ状の物質が付着する。
[コメント]
朽ちたアカマツ伐採木の断面に群生していた物。針葉樹の朽木上に比較的普通に見られる。
[参考文献]
Huhtinen (1990): A monograph of Hyaloscypha and allied genera. (Karstenia ; 29. p. 45-252).
Raitviir (2004): Revised synopsis of the Hyaloscyphaceae. (Scripta mycologica ; 20).
[初掲載日: 2014.04.04]