Hymenoscyphus sp. no.11

Hymenoscyphus sp. no.11

Hymenoscyphus sp. no.11.
ヒメノスキフス属菌。6月4日撮影。

[特徴]
落葉の表裏には関係なく、上面に生じる。葉脈上に生じるものが多いが、それ以外の部分からも発生する。 子嚢盤は浅い椀形、直径 1.5 mm. まで、乳白色で古くなるとやや黄色味を帯びる。縁は全縁、外面は平滑無毛。 柄は高さ 1.5 mm. まで、やや透明感のある乳白色、基部は黒ずむ。-- 子嚢は円筒形、先端はやや円錐状、頂孔はメルツァー液で青変し8胞子を2列に生じる。77-68 × 8.2-8.6 μm. -- 側糸は糸状、ほぼ上下同幅で 2 μm. 程度。隔壁は下方に一つ、上半には無色の細かい泡状物があり、メルツァー液で赤褐色になる。-- 子嚢胞子は無色薄壁、長楕円形、左右不対称で上端はやや丸い。2-4 個の油球を含む。11.4-14.3 × 2.5-3.4 μm. -- 托髄層は直径 4-6 μm. の菌糸からなる絡み合い菌組織、托外皮層は無色薄壁の矩形菌糸組織よりなり、ゼラチン化は見られない。 柄基部の黒ずんだ部分は細胞壁が着色しているのではなく、褐色の不定形物質が表面細胞に付着しているように見える。

[コメント]
落葉はおそらくヤマコウバシ Lindera glauca。周囲の他の落葉には発生していなかった。

[初掲載: 2009.05.15]