Hymenoscyphus sp. no.19

Hymenoscyphus sp. no.19

Hymenoscyphus sp. no.19
ニセビョウタケ属菌。9月5日撮影。

[特徴]
落葉の葉柄に発生する。子実体は有柄ビョウ型、子嚢盤はほぼ平開し、径 2.5 mm. まで、子実層面は黄色ないしやまぶき色、縁は全縁、外面は平滑で白っぽい。柄は比較的短く、黄白色。-- 子嚢は棍棒形、先端はやや円錐状になって肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で青変する。基部にかぎ型構造は無い。8胞子を2列に生じる。80-106 × 7.4-9.2 μm. -- 側糸は糸状、上下同幅、下方で分岐し、隔壁がある。上半にはほぼ淡黄色の一様あるいは泡状の内容物がある。径 2-2.5 μm. -- 子嚢胞子は長楕円形、時にわずかに左右不対照、両端はやや尖り、無色、薄壁、平滑、大きな2個の油球が目立つ。14.3-16.9 × 3.7-5.2 μm. -- 托組織髄層は径 6 μm. までの菌糸からなる絡み合い菌組織、外皮層は厚さ 60 μm. 程度まで、無色薄壁、30 × 10 μm. 程度までの矩形状細胞からなる。 子実体表面には径 4-5 μm. で淡黄色の内容物がある菌糸が網状に走る。

[コメント]
夏から秋頃、フジ (Wisteria floribunda) の葉軸に発生し、かなり普通に見られる。周辺の他種の落葉や枯茎には発生が見られないので、寄主特異性がありそう。

[別図2] 9月5日撮影。
[別図3] 8月31日撮影。

[初掲載日: 2024.03.22] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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