Hypoderma sp. no.10
Hypoderma sp. no.10
ヒポデルマ属菌。10月3日撮影。
[特徴]
落葉の裏面に群生し、葉脈上にも生じる。子実体周辺部の落葉は白っぽく脱色し、黒褐色の細い帯線で囲まれ、子嚢盤周囲には黒褐色点状の分生子殻が多数みられる。
子座は表皮細胞中に生じ、長楕円形ないし紡錘形で歪むものも多い。0.5-1.5 × 0.3-0.5 mm. 程度までになり、表面は黒色、平滑、上面中央にほぼ全長に亘る縦溝があり、成熟するとスリット状に裂開し、開口部は細く灰色に縁どられる。
子実層は外からはほとんど見えないが、ルーペ下では淡灰色に見える。--
子嚢は紡錘形、薄壁、下半は尾状になって長く伸びる。頂孔はメルツァー試薬に呈色しない。8胞子を不規則な束状に生じる。100-120 × 10-11.5 μm. --
側糸は糸状、無色、隔壁があり、少なくとも上半には分岐は無い。基部付近で径 3 μm. 程度、先端に向かってやや細まり、先端付近は緩やかに湾曲し、径 1 μm. 程度。--
子嚢胞子は長紡錘形、僅かに左右不対称、無色、薄壁、平滑、中央部以外には細かな泡状の内容物があり、全体に薄い被膜がある。28-30.8 × 2.8-3.2 μm. --
殻皮の開口部には舌状細胞がある。径 2-2.5 μm. の淡褐色の細胞が柵状に並び、最大で厚さ 30 μm. 程度になる。
[コメント]
タブノキ (Machilus thunbergii) の落葉に発生していたもの。
[初掲載日: 2021.07.09] //
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