Hypoderma sp. no.5
Hypoderma sp. no.5
ミズナラ堅果上のヒポデルマ菌。9月28日撮影。
[特徴]
果皮上に散生する。子座はクチクラ下に発達し長楕円ないし太線状、上面は黒色で盛り上がり、中央には淡灰褐色に見える溝がある。
成熟すると溝に沿って烈開し、淡黄褐色の子実層を現す。1-3 × 0.3-0.4 mm. 程度。
子実体周辺の果皮はやや淡色になるが帯線は見られない。--
子嚢は長柄がある紡錘形、薄壁、先端はやや平らになり、ほとんど肥厚せず、メルツァー試薬に呈色しない。
8胞子をほぼ2列ないし束状に生じる。102-110 × 9.0-10.3 μm. --
側糸は糸状、ほぼ上下同幅、少なくとも上半には隔壁は見られない。先端付近は時に分岐し、不規則あるいはかぎ形に曲がる。径 1.5-2.0 μm. 程度。--
子嚢胞子は長紡錘形、無色薄壁、先端側は丸くわずかに曲がり、末端側は次第に細くなる。内容は泡状。全体が無色の被膜に覆われる。31.0-34.5 × 3.0-3.5 μm. --
周辺には小さな淡褐色円形の分生子殻と思われるものが散在するが分生子を確認できなかった。
[コメント]
落下したミズナラ (Quercus crispula) の堅果果皮上に発生していた物。
[初掲載: 2016.08.19]