Lachnum sp. no.14
Lachnum sp. no.14.
ササの枯稈に生えるラクヌム類。7月10日撮影。
[特徴]
子嚢盤はササ類の枯稈に散生する。浅い皿状に開くが縁はやや内屈する。子実層面はクリーム色ないし象牙色、直径 1.5 mm. 程度まで。
外面は微毛に覆われほぼ白色だが、ルーペ下では縁付近がやや褐色を帯びているのがわかる。柄も同様の微毛に覆われ、子嚢盤の直径より短い。--
子嚢は円筒形、先端はやや円錐形状で厚膜になり頂孔はメルツァー液で青変する。8胞子を束状に生じる。100-123 × 8.5-10.0 μm. --
側糸は槍状、無色薄壁、時に隔壁がある。先端は子実層より 15 μm. 程度まで突出する。最大径 4.5-5.8 μm.
子嚢胞子は糸状、直線的で下端はやや尖る。まばらに泡状の内容物があるが隔壁は認められない。54.3-63.2 × 1.4-1.8 μm. --
托組織髄層は絡み合い菌組織、外被層は矩形菌組織で共に無色薄壁。
外面の毛は表面細胞から生じる。無色薄壁、少数の隔壁があり全体に粗面。直径 3.4-4.2 μm.、先端は丸く膨らんで 6-8 μm. になる。
縁周辺の毛で全長 70 μm. までになる。先端細胞には時に黄褐色の内容物があり、また先端に黄褐色のヤニ状の物質が付着する場合もある。
[コメント]
ササ類の細い枯稈に群生する。長い糸状の子嚢胞子を持つ Lachnum sp. no.7 に似ているが、
全体にクリーム色を帯び毛の先端に黄褐色の付着物がある点が異なっている。
[初掲載日: 2013.01.04]