Lachnum sp. no.18
ヒナノチャワンタケ属菌。４月１１日撮影。

[特徴]
子嚢盤は有柄、椀形から後にはほとんど平らに開き、直径 1.2 mm. 程度まで。 子実層面は白色、縁はやや内屈し、外面は白色で微毛に覆われる。柄は細く中心生、白色の微毛に覆われ高さ 2.5 mm. 程度までになる。-- 子嚢は円筒形、薄壁、先端はやや円錐形で肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で小さな二つの点状に青変する。基部にはかぎ型構造がある。８胞子をほぼ２列に生じる。48-62 × 4.8-5.8 μm. -- 側糸は槍形、薄壁、子実層より 20 μm. 程度突出し、先端は尖る。1-3 個の隔壁があり、先端近くに細かな無色の泡状内容物が少量あるものが多い。71-88 × 4.8-5.4 μm. -- 子嚢胞子は長楕円形で僅かに左右不対称、無色、薄壁、平滑、顕著な内容物は殆んど見られない。9.4-12.8 × 1.7-2.0 μm. -- 托組織髄層は径 1.5-3.0 μm. の無色薄壁の菌糸からなる絡み合い菌組織、外被層は厚さ 30-45 μm.、17-28 × 5-10 μm. の無色のやや丸みを帯びた細胞からなる矩形菌組織。 外面の毛は表面細胞から生じ、無色、薄壁、２-３個の隔壁があり、表面は全体に細かい顆粒状。85-105 × 3-4 μm.。 先端は棍棒状あるいは丸みを帯びた紡錘形に膨らみ、径 3.5-5.2 μm. になる。僅かに無色で微小な油球状内容物がある。

[コメント]
ササ類（同定できていないが、葉が大型のいわゆるクマザサ類）の枯稈に発生していたもの。 Lachnum sp. no.6 としたものとの差異は微妙だが、別種だと思う。

[初掲載日: 2021.04.26] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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