Lachnum sp. no.5
Lachnum sp. no.5
ササ類の稈鞘に生じる小型のビョウタケ類。4月29日撮影。
[特徴]
子嚢盤は初め半球形で、深い椀形から後にはほぼ平盤状に開くが縁はやや内屈する。直径 1.0-1.8 mm.
子実層面はヤマブキ色からやや退色して淡黄色になる。外面は白色で微毛状。基部は細まるが柄は無く基質に固着する。
子嚢は長棍棒形、先端はやや尖る。8胞子を不規則な束状に生じる。頂孔は I+。85-116 × 7.4-9.0 μm.
側糸は太針状。子嚢とほぼ同長ないしわずかに子実層より突出する。先端はやや丸く、内容は無色でほぼ一様。
基部付近には隔壁がある。径 2.2-3.0 μm.
子嚢胞子は長棍棒形、無色薄壁。やや湾曲し末端はやや細くなる。横に3隔壁があり4細胞。25.6-31.4 × 2.8-3.2 μm.
外面の毛は表面から生じる。薄壁で隔壁は少数、径 2.0-3.4 μm. で曲がりくねり 150 μm. までになる。先端は丸く、全体に粗面。
ササ類(メダケ属 Pleioblastus sp.)の稈鞘に単生あるいは少数が固まって発生する。
根元付近から腰程度の高さあたりまでに多く発生している。野外では乾燥して丸くなっている事が多い。