Lachnum virgineum
Lachnum virgineum (Batsch) Karst.
シロヒナノチャワンタケ。10月16日撮影。
[特徴]
子嚢盤は普通は群生する。初め椀形からほぼ平らに開くが縁はやや内屈する。直径 0.5-1.5 mm. まで。子実層面は白色か淡クリーム色。
外面は白色の毛が密生し、水滴をつけることがある。柄は細長く、1.5 mm. 程度まで、白色で毛が密生する。--
子嚢は円筒形、先端はやや尖り、頂孔はメルツァー液で青変する。8胞子をほぼ2列に生じる。46-63 × 4.3-5.5 μm. --
側糸は細槍形、先端は10-15 μm. 程子実層より突出する。無色薄壁。下部には隔壁がある。54-77 × 3.4-5.4 μm. --
子嚢胞子は長楕円ないし紡錘形でやや左右不対称、無色平滑。両端に小さな油球があることもある。7.4-9.2 × 1.5-1.8 μm. --
托髄層は絡み合い菌組織、外被層は矩形菌組織で共に無色。--
外面の毛は表面の細胞から生じる。無色で数個の隔壁があり、表面は全面やや粗い顆粒状物質で覆われる。
先端はわずかに膨らんで原形質状の内容物を含む。縁のあたりの毛で 60-70 × 2.8-3.6 μm.、先端は径 4.8 μm. 程度になる。
[コメント]
地上の細い枯枝や朽木片などに群生していて春から秋まで普通に見られるが近似種が多い。
違いが微妙なものを数多く採集しているが、これがおそらく L. virgineum だろうと思う。
[参考文献]
Spooner (1987): Helotiales of Australasia. (Bibliotheca mycologica ; Bd. 116)
[初掲載: 2007.06.11]