Lasiobolus cuniculi
Lasiobolus cuniculi Vel.
ラシオボルス属菌。6月3日撮影。
[特徴]
子嚢盤は糞表面に群生する。広い倒円錐形からコマ型、全体乳白色からやや黄色身を帯びた淡桃色、直径 0.3-0.6 mm.
子実層面は平らかわずかに凸型、外面は剛毛に粗く覆われる。柄はほとんど無く下面中央で基質に固着する。--
子嚢は広棍棒形、薄壁、基部は急にくびれて細くなり末端は二叉状になる。8胞子をやや不規則な2列に生じる。
メルツァー液に呈色しない。108-137 × 25.4-28.6 μm. --
側糸は糸状、無色、隔壁があり分岐する。径 2.0-2.6 μm.、先端はほぼ同幅かあるいはやや膨らみ、やや曲がるものが多い。--
子嚢胞子は楕円形、無色薄壁、平滑。内容物は目立たないが de Bary 泡が見られるものがある。22.6-25.6 × 11.4-13.2 μm. --
子実体外面の剛毛は、子実体下半の表面から 20-40 本程度生じる。厚膜で無色、直線状、先端は普通は尖るが時に先端が薄壁で丸いものがある。
全長 170-360 μm.、基部は膨らんで最大径 17.0-25.8 μm. までになる。
[コメント]
5月16日に採集したノウサギの糞を即日湿室に保って発生させたもの。比較的普通に発生する。
[参考文献]
Bezerra and Kimbrough (1975): The genus Lasiobolus (Pezizales, Ascomycetes). (Canadian journal of botany ; 53, p. 1206-1229).
[初掲載: 2008.06.20]