Lophium sp. no.2
Lophium sp. no.2
ロフィウム属菌。3月24日撮影。
[特徴]
子嚢殻は樹皮上に散生あるいはやや群生する。二枚貝を立てたような形で、長さ 400-460 μm.、高さ 280-300 μm.、上から見ると紡錘形。
外面は平滑、全体が黒色でややつやがあり、不明瞭な環紋状の隆起が少数ある。上端に全長に亘ってスリット状の割れ目があるが、成熟しても裂開しない。--
子嚢は長円筒形、やや厚膜、先端は肥厚し、頂孔は盲管状、メルツァー試薬に呈色せず、基部にはかぎ型構造がある。8胞子を束状に生じる。142-158 × 11-12 μm. --
側糸は糸状、無色、隔壁があり、径 2 μm. 程度、先端は不規則に分岐して屈曲し、時に瘤状に膨れる部分があり、先端は細く尾状になるものが多い。--
子嚢胞子は糸状、淡黄褐色、平滑、両端は丸く、やや細まる。子嚢内では直線的、射出された子嚢胞子は緩やかに屈曲する。
まばらに油球を含み、117-140 × 3.0-3.5 μm.、後に少なくとも7隔壁を生じて分節し、さらに 細かく分節するようだが、詳細を確認できなかった。
[コメント]
アカマツの生木樹皮上に発生していたもの。Lophium sp. no.1 とは別種だと思う。
[参考文献]
Boehm et al. (2009): A molecular phylogenetic reappraisal of the Hysteriaceae, Mytilinidiaceae and Gloniaceae (Pleosporomycetidae, Dothideomycetes) with keys to world species. (Studies in mycology ; 64, p. 49-83).
[初掲載日: 2019.04.15] //
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