Mollisia sp. no.12
Mollisia sp. no.12
ハイイロクズチャワンタケ属菌。4月15日撮影。
[特徴]
子実体はやや群生する。半球状からほぼ平らに開き、子実層面は暗灰色、縁は全縁、わずかに内屈する。
外面は黒褐色、平滑、柄は無く、広く基質に固着し、周囲には僅かに暗褐色の菌糸が拡がる。径 1-1.5 mm. --
子嚢は円筒形、先端はやや円錐状に細まって肥厚し、頂孔はメルツァー試薬で青変する。基部にはかぎ形構造がある。8胞子をほぼ2列に生じるが、4胞子性の子嚢が少数混在する。82-92 × 7.2-8.6 μm. --
側糸は糸状、下部に隔壁があり、径 1-1.5 μm.、上半はやや膨らんで 1.5-2 μm.、全体に一様な明るい内容物がある。--
子嚢胞子は長楕円形で時にやや左右不対称、無色、薄壁、平滑、時に中央に隔壁を生じて2細胞、両端近くに少量の油球状内容物がある。12-17 × 2.2-3 μm. --
子実下層は径 3-4 μm. の無色薄壁の菌糸からなる。托組織は淡色で薄壁、30 × 15 μm. 程度のやや縦長の多角形細胞からなり、表面に向かって濃色厚膜になり、
最外層は径 6 μm. 程度の丸みを帯びた細胞からなる。縁部の細胞は長さ 9-12 μm. の円柱状ないし棍棒状になる。
[コメント]
湿地の水中から伸びた草本の枯茎、水面直上部に発生していたもの。種を特定できないが、単子葉類ではなく、茎は中実、葉痕は互生している。
草本生の Mollisia 属菌は比較的少ない。
[初掲載日: 2024.05.20] //
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