Mollisia sp. no.8

Mollisia sp. no.8

Mollisia sp. no.8.
モリシア類。6月13日撮影。

[特徴]
落枝上に少数が散生ないし群生する。子嚢盤は浅い椀形から殆んど平らに開き、周辺部は時に波打つ。直径 1-2 mm. 程度。 子実層面は乳白色 (古くなると象牙色)で平滑、縁は全縁でルーペ下では微毛状に見える。外面は褐色、殆んど平滑、柄は無く、やや広く基質に固着する。 基質上にスビクルムは認められない。-- 子嚢は円筒形、先端はやや円錐状で肥厚し、頂孔はメルツァー液で青変する。8胞子をほぼ2列に生じる。97-103 × 9.4-11.5 μm. -- 側糸は糸状、ほぼ上下同幅で径 2.8 μm. 程度、基部付近に隔壁がある。一様で無色の光反射性の内容物がある。-- 子嚢胞子は長楕円形、緩やかに屈曲し、両端はやや尖る。無色、隔壁は認められない。多くの泡状の内容物を含む。 20.5-27.2 × 2.8-3.2 μm. -- 托髄層は径 2-3 μm. の無色の菌糸からなる絡み合い菌組織、外皮層は厚さ 30-50 μm.、径 8-10 μm. のほとんど無色の多角形の細胞よりなる。 最外層の細胞はやや厚膜で褐色を帯びる。

[コメント]
種類不明の落枝に発生していた物。子嚢胞子に隔壁が見られないので Mollisia 類だろう。 子嚢胞子が 20 μm. を超える種には Mollisia ramealis などがある。M. ramealis はもう少し色が濃い種類の様だ。

[初掲載日: 2012.04.20]