Ophiognomonia sp. no.3
オフィオグノモニア属菌。４月１７日撮影。

[特徴]
子実体は葉軸上に散生する。子座様組織は認められない。 子嚢殻は表皮下組織中に埋没して生じ黒色、扁平なまんじゅう形（やや軸に沿った方向に長い）で 600 × 400 μm. 程度まで、高さは 350 μm. 程度までになる。 上部中央に長い頚がある。頚は表皮を突き破って伸び、肉眼では剛毛状、黒色、やや直線的あるいは湾曲し、長さ 650 μm. 程度まで、基部付近で径 65 μm. 程度、先に従って細まり先端付近では 径 40 μm. 程度、先端は丸い。 子嚢殻表面は径 5-15 μm. 程度の黒褐色の多角形細胞からなる。子嚢殻中に多数の子嚢が充満する。-- 子嚢は広紡錘形、薄壁、先端はやや乳頭状に突出して肥厚し、長さ 1.5 μm. 程度のリング状の先端構造があるがメルツァー試薬には呈色しない。下部は細まり短い尾状。８胞子をほぼ２段に生じる。35.8-46 × 8.2-8.7 μm. -- 側糸は認められない。-- 子嚢胞子は長紡錘形でわずかに弓型に湾曲し、無色、薄壁、平滑、中央に隔壁があり２細胞、隔壁部はわずかに括れ、17.1-20.0 × 1.7-2.2 μm.、 各細胞の両端近くには比較的大型の油球がある。子嚢胞子の両端はやや平たくなり、長さ 4 μm. までになる円筒状で先端の丸い付属糸がある。

[コメント]
フジ (Wisteria floribunda) の落葉葉軸に発生していたもの。Ophiognomonia 属の菌だと思う。マメ科木本に生じる同属菌を見いだせなかった。

[参考文献]
Sogonov et al. (2008): Leaf-inhabiting genera of the Gnomoniaceae, Diaporthales. (Studies in mycology ; 62, p. 1-79).

[初掲載日: 2023.07.17] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
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