Orbilia sp. no.14

Orbilia sp. no.14

Orbilia sp. no.14
オルビリア属菌。4月24日撮影。

[特徴]
落枝上に散生する。子嚢盤はやや肉厚なクッション型、径 1 mm. 程度まで、全体が半透明。子実層面は赤橙色ないしややバラ色を帯び、平滑。縁は全縁、外面は無毛、広く基質に固着し、柄は殆んど無い。-- 子嚢は円筒形、先端は平ら、メルツァー試薬に呈色しない。下半は細長く伸びて屈曲し、L字形、8胞子を生じる。51-53 × 3.0-3.4 μm.、子嚢胞子部分は 22-25 μm. -- 側糸は太糸状、ほぼ無色、基部で分岐し隔壁がある。31-35 × 0.8-1.6 μm.、先端は球状に膨らんで径 2.8-4.0 μm.、帽状の無色の被膜があり、互いに合着する。-- 子嚢胞子は紡錘形、無色、薄壁、平滑、下半は細長く伸びてやや尾状になり、時に小さく屈曲する。上端に涙型の屈折性の内容物がある。4.8-7.7 × ± 1 μm. -- 托組織髄層は径 15-20 μm. までに膨らんだ細胞が目立つ絡み合い菌組織、外皮層との境界はやや不明瞭。外皮層は 4-6 μm. 程度の丸みを帯びた無色の多角形の細胞からなる。 子嚢盤下面からは基質に向かって菌糸が伸びる。径 2.2-3.5 μm.、無色、分岐と隔壁があり、緩やかに曲がりくねる。

[コメント]
地上の湿った落枝に発生していたもの。落枝は中空で、ウツギ類かと思う。series Piliferae に該当する種か。

[参考文献]
Baral et al. (2020): Monograph of Orbiliomycetes (Ascomycota) based on vital taxonomy. pt. I + II. National Museum of Natural History Luxembourg, 1752 pp.

[初掲載日: 2023.08.29] // [サイトのトップへ] // [掲載種一覧表へ]
All rights reserved. Copyrighted by Masanori Kutsuna, 2023.