Orbilia sp. no.6

Orbilia sp. no.6

Orbilia sp. no.6.
Orbilia 属菌。9月26日撮影。

[特徴]
子嚢盤は散生する。半球形から椀状になる。全体半透明、やや桃色を帯びる乳白色。直径 0.5-1.5 mm.。 縁は細かい鋸歯状で外面はルーペ下で微粉状に見え、中央に短い柄がある。 子嚢は棍棒形、8胞子をほぼ2列に生じる。先端はやや平ら、メルツァー液で呈色しない。基部はやや大きく分岐し Y 字あるいは H 字状になる。34.3-37.2 × 3.0-3.4 μm. -- 側糸は棒状、無色、基部で分岐し隔壁がある。基部付近で 2 μm. 程、先に向かってしだいに細まるが先端は球状に膨らんで 2.5 μm. 程度になる。互いに合着しない。-- 子嚢胞子は楕円形、無色平滑、内容物は不明瞭、2.2-2.5 × 1.5-1.7 μm. -- 托髄層は直径 6 μm. 程度の無色の菌糸からなる絡み合い菌組織、外皮層は厚さ 50 μm. 程度、径 15 μm. 程度までの無色の丸みを帯びた細胞からなる。 縁部には互いに合着する短い毛状細胞がある。表面細胞から生じ 20-35 × 2.8-3.5 μm.、全体ややゼラチン状で先端は丸く、十数個が集まって三角形の歯牙状になる。

[コメント]
かなり腐朽の進んだ倒木に発生していた物。観察した中には平らに開いた物は無かった。 周囲に拡がっている白色霜状のカビは菌糸にクランプがあったので別種には間違いないが生態的関係は不明。 縁が鋸歯状になる事で Orbilia 属から区別されていた Hyalinia 属は、最近は Orbilia 属にまとめられているようである。

[初掲載: 2009.11.30]