Orbilia sp. no.7
Orbilia sp. no.7.
オルビリア属菌。7月10日撮影。
[特徴]
子実体は群生する。子嚢盤は平盤形、やや透明感のある乳白色。直径 1-2 mm. 子実層面は平滑、縁はほぼ全縁。下面も同色で平滑。
短くて太い柄がある。肉質は比較的柔らかい。--
子嚢は円筒形、8胞子を生じる。先端はやや平ら、基部は細い二叉状になって伸びるが時に H 字状になる事もある。28-35 × 2.8-3.3 μm. --
側糸は糸状で先端は膨らまないかあるいはやや尖り径 1 μm. 程度、基部付近で分岐し隔壁がある。--
子嚢胞子はソーセージ形、無色、平滑。小さい油球状の内容物が一端にある。2.8-3.7 × 1.0 μm. --
托組織髄層は無色薄壁の絡み合い菌組織、径 2-4 μm. の菌糸からなる。外皮層は厚さ 40-60 μm. で直径 5-18 μm. のやや角ばった球形の無色の細胞からなる。
柄の基部付近には直径 2.5-3.0 μm. 程度の菌糸が密な毛状に立ち上がる。
[コメント]
樹皮のはげた朽木(樹種不明)に群生していた物。
最近中国から記載され、長野県でも採集されている Orbilia umbilicata Baral, Ying Zhang & K.Q. Zhang は特徴が良く似ている。
[参考文献]
Zhang et al. (2009): New species and records of Orbilia (Orbiliaceae, Ascomycota) from China. (Fungal diversity ; 36, p. 141-153).
[初掲載日: 2011.08.22]