Pezicula sp. no.4

Pezicula sp. no.4
ペジクラ属菌。12月13日撮影。
[特徴]
樹皮下の塊状あるいはかさぶた状で淡褐色の子座から1-6個の子嚢盤を生じる。
子嚢盤は樹皮を破って現れ、こま形ないしクッション型、径 1.5 mm. まで、子実層面は凸型になり淡黄色で後にはややオリーブ色を帯びる。
縁は全縁、外面はほとんど平滑、わずかに褐色を帯び、柄は太くて短く時にほぼ無柄、基部に向かって濃色になる。--
子嚢は棍棒形、先端は肥厚し、頂孔はルゴール試薬で赤褐色に広く染まる。基部にはかぎ型構造がある。8胞子をほぼ2列に生じる。115-135 × 17-21.5 μm. --
側糸は糸状、隔壁があり、上半で分岐する。径 1.5-2 μm.、先端は膨らんで 4.5 μm. まで、淡黄色の油球を含む。--
子嚢胞子は細楕円形ないし細卵形、やや左右不対称、無色、薄壁、平滑、内容物は細かい泡状、後には1-2隔壁を生じ、淡褐色を帯びる。25-35 × 7.4-8.6 μm. --
子実下層は密な絡み合い菌組織状、髄層は無色、薄壁の丸みを帯びた多角形の細胞からなり、中心付近で径 30 μm. 程度まで、外に向かって小さくなり、外皮層との境はやや不明瞭。
外皮層は径 8-15 μm. の淡黄褐色でやや厚膜の多角形細胞からなる。
[コメント]
ツブラジイ林の林縁に置かれた伐採木に生じていたもの。ツブラジイとは樹皮がちょっと異なるように見えるが、未同定。
[参考文献]
Verkley (1999): A monograph of the genus Pezicula and its anamorph. (Studies in mycology ; 44).
[初掲載日: 2025.01.30] //
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