Peziza sp. no.19

Peziza sp. no.19

Peziza sp. no.19.
朽木生のチャワンタケ類。10月18日撮影。

[特徴]
朽木上に単生する。平盤状あるいは反り返って子実層面は凸形になり、直径 12-18 mm.。子実層面は平滑、灰褐色でわずかに紫色を帯びる。 縁は全縁でルーペ下では白くて細かい鋸歯状に見える。外面は淡色、殆んど平滑あるいは微粉状。下面中央は太くて短い柄となり、基質に固着する。 全体脆い肉質で乳液の分泌は見られない。-- 子嚢は円筒形、先端には蓋がありメルツァー液で青変する。8胞子を一列に生じる。140-160 × 10.3-11.5 μm. -- 側糸は糸状、隔壁があり径 3 μm. 程度、内容物はほぼ無色。先端は丸く膨らんで 8-9 μm. になる。-- 子嚢胞子は楕円形、無色、薄壁、平滑。顕著な内容物は見られない。片側に無色ゼラチン質状の付属物がある。 11.7-12.3 × 4.8-5.8 μm. -- 托髄層は径 40-50 μm. の無色薄壁の球形細胞がまばらにあり、その間を径 10 μm. までの屈曲したソーセージ形の細胞が埋めている。 外皮層との境界は不明瞭。 外皮層は厚さ 250 μm. 程度、径 60 μm. 程度までの無色薄壁の球形細胞よりなるが、最外層はやや褐色を帯びた角ばった細胞からなる。

[コメント]
流水脇の湿った広葉樹と思われる朽木に少数発生していた物。かなり子嚢胞子が小型な種である。

[初掲載日: 2012.08.01]