Podosphaera elsholtziae
Podosphaera elsholtziae (Z.Y. Zhao) T.Z. Liu & U. Braun
キランソウうどんこ病菌。5月14日撮影。
[特徴]
菌叢は葉の両面に生じるが、表面側に顕著でほぼ全面に拡がり、白色、永存性。菌糸は径 4.5-7.8 μm.、付着器は側生し、乳頭状、径 3-3.5 μm. --
分生子柄は直立し、円筒形、径 10-11.5 μm.、基部に隔壁があり、柄足細胞は長さ 22-48 μm.、分生子を数個鎖生し、鋸羽状になる。--
分生子は楕円形ないしやや円柱形あるいは樽型、無色、薄壁、平滑、比較的大型のフィブロシン体を含む。24-31.5 × 12-16.6 μm.
[コメント]
キランソウ (Ajuga decumbens) に発生していたもの。
完全世代を確認できていないが、分生子世代は Podosphaera 属の特徴を示すので、国内でキランソウから記録されている同属のうどんこ菌の学名を当てておく。
子嚢殻は秋に形成される様なので、定期的に観察していたが、まだ確認できない。
[参考文献]
高松 (2012): 2012年に発行される新モノグラフにおけるうどんこ病菌分類体系改訂の概説. (三重大学大学院生物資源学研究科紀要 ; 38, p. 1-73).
高松・吉村 (2014): 皇居吹上御苑のウドンコカビとその宿主植物の調査. (国立科学博物館専報 ; 49, p. 127-134).
藤岡 他 (2011): 日本産うどんこ病菌の記録 : 8種植物上の完全世代およびカンサイタンポポ上の分生子世代. (日本菌学会会報 ; 52, p. 54-61).
[初掲載日: 2023.01.20] //
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