Pseudocercospora atromarginalis
Pseudocercospora atromarginalis (G.F. Atkinson) Deighton
イヌホオズキ裏すす病菌。9月27日撮影。
[特徴]
葉にやや不鮮明な径数ミリ程度の不整円形の病斑を生じ、時に融合して拡がる。葉表面は退色して淡黄褐色になり、裏面に暗緑褐色の菌叢を薄く生じる。
菌糸は寄主組織内にまばらに拡がり、淡褐色、隔壁があり、径 2.5-3.0 μm.。表皮細胞下に少数の細胞が固まって子座様になり、十数本程度の分生子柄を叢生する。--
分生子柄は円柱形単条で時にやや屈曲し、少数の隔壁があり、淡オリーブ褐色、先端は円錐状に細まり乳頭状。分生子を頂生する。17-34 × 3.4-5.0 μm. --
分生子は細円柱状でわずかに湾曲し、淡オリーブ褐色、平滑、ほぼ等間隔に3-8個の隔壁があり、隔壁部は普通は括れない。
先端は丸く、末端細胞は僅かに太く、基部は円錐状に細まって末端は切断状になる。37-97 × 3.4-4.9 μm.
[コメント]
夏から秋頃、路傍や公園等に雑草として生えているイヌホオズキ類に普通に発生している。
イヌホオズキ (Solanum nigrum) には近縁種(テリミノイヌホオズキ、アメリカイヌホオズキ等)があり、葉の標本からは区別が難しいので、イヌホオズキ類 (Solanum sp.) としておく。
メジロホオズキ (Lycianthes biflora) からも記録されている。
[参考文献]
Braun (2017): Pseudocercospora solanacea revisited and a survey of Pseudocercospora spp. on Solanum with a key to the species. (Schlechtendalia ; 32, p. 51–65).
山本・前田 (1960): 日本における Cercospora 属の種類. (兵庫農科大学研究報告. 農業生物学編 ; 4(2), p. 41-91).
[初掲載日: 2022.12.25] //
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