Pseudoidium hortensiae
Pseudoidium hortensiae (Jørstad ex S. Blumer) U. Braun & R.T.A. Cook
アジサイうどんこ病菌。10月25日撮影。
[特徴]
菌叢は主に葉の表面側に拡がるが、裏面にも発生する。永存性、やや厚い白粉状で不整円状からほぼ全面に拡がる。
表面菌糸は径 5-6 μm. 程度、付着器は普通は対生し、浅く2-3裂する拳形、径 4-8 μm. --
分生子柄は直立し、円筒形、基部に隔壁がある。60-140 × 7.2-8.2 μm.、上半に1-4個の隔壁がある。分生子を単生する。--
分生子は楕円形ないし長円形、無色、薄壁、平滑、液胞が多く、フィブロシン体は認められない。30-39.2 × 13.7-19.6 μm. --
完全世代は確認できない。
[コメント]
アジサイ (Hydrangea macrophylla) に発生する。人家の庭や公園等の植栽に普通に発生している。若い病葉は展開が阻害されて縮れる。
子嚢殻は形成されず、古い菌叢は Ampelomyces 属菌に寄生されて黒っぽく煤けて見えることが多い。
[参考文献]
Meeboon and Takamatsu (2015): Notes on powdery mildews (Erysiphales) in Japan: II. Erysiphe sect. Microsphaera. (Mycoscience ; 56, p. 230-236).
Schmidt and Braun (2020): Asexual morphs of powdery mildew species (Erysiphaceae) – new and supplementary morphological descriptions and illustrations. (Schlechtendalia ; 37, p. 30-79).
丹田 (1997): わが国の観賞植物で新たに観察されたうどんこ病とその病原菌. (東京農業大学農学集報 ; 42(3), p. 173-183).
[初掲載日: 2022.12.04] //
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