Pulvinula sp. no.5
Pulvinula sp. no.5
プルヴィヌラ属菌。8月25日撮影。
[特徴]
焚火跡の炭上に群生する。子嚢盤はクッション形、全体が乳白色、古い子実体はやや黄色味を帯び、径 1-2 mm. 程度。縁は全縁、外面は平滑で同色、柄は無く基質に広く固着する。--
子嚢は円筒形、薄壁、先端は有蓋、メルツァー試薬に呈色しない。8胞子を一列に生じ、基部はさすまた状に二叉する。185-195 × 14.8-20 μm. --
側糸は糸状、少なくとも上半では分岐せず、隔壁があり、内容物は無色。径 1.8-2.0 μm. 程度。先端は僅かに膨らんで 3 μm. 程度までになり、緩やかに屈曲する。 --
子嚢胞子は球形、無色、平滑、やや厚膜、径 12.8-14.0 μm.、径 10-11 μm. の油球が偏在する。--
子実下層は密な絡み合い菌組織、托組織は厚さ 50-70 μm.、径 4-12 μm. 程度の無色薄壁、球形ないしやや角ばった細胞からなり、
縁部の細胞は棍棒状になり 8.5-11.5 × 3.7-4.2 μm.。基部周辺の炭上には径 2 μm. 程度の無色で隔壁のある菌糸が拡がる。
[コメント]
やや古めの焚火跡、炭上に発生していたもの。Pfister (1976) 以降の文献も調査したが、よく判らない。
白色の Pulvinula 菌で地上生のものに
"Pulvinula sp. no.3" としたものがある。
肉眼的にも顕微鏡的にも明瞭な区別点が無く、同種の可能性もあるが、発生環境が異なるので分けておく。
[参考文献]
Pfister (1976): A synopsis of the genus Pulvinula. (Occasional papers of the Farlow Herbarium of Cryptogamic Botany ; 9, p. 1-19).
[初掲載日: 2022.09.28] //
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